自宅回線をポケット型WiFiにするか光回線にするかは多くの方が迷う所です。
今回はポケット型WiFiと光回線を徹底比較。
フラットな視点から比較し、使い方に合ったおすすめの回線を提案します。
最後まで読めばあなたにピッタリな回線はどれかが簡単に分かります。
ポケット型WiFiと光回線の違いを比較
比較すべき主要な要素は、月額料金、通信速度、導入までの期間の3つです。
およその所をザックリと比較表にまとめてみました。
ポケット型WiFi | 光回線 | |
月額実質料金 | 3000~4000円台 | 集合住宅:4000円程度 戸建て:5000円程度 (工事費の月賦込みの月額) |
初期費用 | 事務手数料3000円程度 | 事務手数料3000円程度 + 工事費15000~20000円 ※工事費は月賦可能 |
速度 | 最大2Gbps程度 | 最大1Gbps~最大10Gbps |
速度制限 | 無制限(短期間に大量通信で制限あり) | 無制限 |
導入までの期間 | 翌日~1週間程度 | 10日~1か月程度 |
それぞれの項目に重要な注意点がありますので比較項目を1つ1つ見ていきましょう。
1、月額料金の比較
月額料金については先ほどの比較表の通り、ポケット型WiFiが光回線より安く、月額3000~4000円台で済みます。
光回線は工事費の月賦込みで月額4000円~5000円程度。お住まいの場所が戸建てか集合住宅かで月額が変わります。
確かにポケット型WiFiよりは高いですが、以前ほどの差はありません。
更に光回線はスマホ料金が最大1100円安くなるセット割があります。
セット割とは、ドコモならドコモ光というようにお使いのスマホに対応した光回線を選ぶと毎月のスマホ料金が割引になるシステムです。
ドコモ、au、ソフトバンクにはこの仕組みがあり、光回線単体ではなく、スマホ料金も合わせた通信費全体を安くする事ができます。
このセット割の割引額は最大1100円と高額な上に家族のスマホ料金も対象ですから光回線の方がポケット型WiFiよりも通信費が安くなる可能性も大です。
2、通信速度の比較
速度の比較では光回線が高速で、安定しています。
ダークファイバーを利用したNURO光にいたっては最大10Gbpsのプランもあります。
他方で、代表的なポケット型WiFiの最高速度はSpeed Wi-Fi 5G X11の2.7Gbps(2700Mbps)です。
しかし、光回線もポケット型WiFiも実測ではこんな速度は出ません。
実測と最大速度には大きなへだたりがあるのです。
【ポケット型WiFiと光回線の実測】
通信速度の実測平均 | |
■ポケット型WiFi | |
Speed Wi-Fi 5G X11 | 62.01Mbps |
Galaxy 5G Mobile Wi-Fi | 74.6Mbps |
ZEUS WiFi | 15.82Mbps |
THE WiFi | 22.59Mbps |
■光回線 | |
フレッツ光ネクスト | 276.6Mbps |
ドコモ光 | 278.33Mbps |
auひかり | 480.22Mbps |
ソフトバンク光 | 327.04Mbps |
NURO光 | 579.96Mbps |
※みんなのネット回線速度調べ
あくまで目安ですが、ポケット型WiFiの実際の速度が光回線にはるかに及ばないのが分かると思います。
しかし、実は10Mbps以上の速度が出ればほとんどのコンテンツが快適に楽しめるのです。
【快適に楽しむにはどれくらいの速度が必要?】
推奨速度 | |
NETFLIX | 低画質 0.5Mbps~1.5Mbps SD画質 3Mbps HD画質 5Mbps |
アマゾンプライムビデオ | SD画質 1Mbps HD画質 5Mbps |
Hulu | PC・テレビ・ゲーム機等 6Mbps スマホ・タブレット 3Mbps |
YouTube | HD 1080p 5Mbps HD 720p 2.5 Mbps SD 480p 1.1 Mbps SD 360p 0.7 Mbps |
Zoom会議 | ギャラリービュー 1.2Mbps |
HuluをPCで視聴するのも6Mbpsですからポケット型WiFiでも余裕でクリアです。
一人暮らし、あるいは回線を独占できるのなら自宅の回線としてポケット型WiFiも視野に入ると言えます。
ただし、複数人が同じ回線を使用するとなると話は変わります。
参考一人暮らしのWiFiでおすすめは?安くて無制限の回線の選び方を徹底解説!
家族で同時に使うのなら光回線一択!
例えばこんなケースです。
- 父はYouTubeー5Mbps
- 母はNETFLIXー5Mbps
- 姉はZoomでオンライン授業ー1.2Mbps
- 弟はSWICHでゲームー8Mbps
これだけで20Mbps近く必要になります。
※Switchの速度はバイオハザード7を例にとりました。
参考Switchをポケット型WiFiで遊ぶ!有線回線との比較と速度制限を解説
ポケット型WiFiだけではカバーするのがやっとで余力がありません。
家族全員で使うのなら、余力のある光回線が安心です。
ポイント
- 一人暮らしならポケット型WiFiでもOK
- 家族が多いなら光回線がおすすめ
3、導入までの期間の比較
光回線を導入するには工事が必要で10日~1か月程度かかります。
特に転勤などが多い繁忙期は、なかなか回線工事の予約がとれません。
その点、ポケット型WiFiはネットで申し込んだ後、早ければ、翌日、届いた日から使えます。
導入にかかる時間の比較ではポケット型WiFiが圧倒的にはやく手続きも簡単です。
引っ越しが多い方にもポケット型WiFiはおすすめです。
煩雑な手続きもなく、回線工事不要、ポケット型WiFi端末を引っ越し先に持っていくだけの手軽さです。
ポイント
ホームルーターという選択肢
ポケット型WiFiと光回線の他にホームルーターという選択肢も注目されています。
代表的なものはソフトバンクのソフトウェアエアー、ドコモのhome5Gなどです。
ホームルーターはポケット型WiFiと仕組みは同じで、電波をキャッチしてWiFiで端末へと繋ぎます。
ホームルーターとポケット型WiFi違いは以下の表の通りです。
ホームルーター | ポケット型WiFi | |
電源 | コンセント | バッテリー |
同時接続台数 | 多い | 少ない |
持ち運び | 不可 | 可能 |
WiFi電波 | 広い | 狭い |
セット割 | ドコモ、ソフトバンクは有 | なし |
ホームルーターの電源はコンセントなので持ち運び不可。その代わりWiFiの電波が強く部屋をまたいだ機器にも接続できます。
同時に接続する台数が多く家族で使う事が可能。ホームルーターは光回線の代わりとして使う方も多いのが特徴です。
スマホとのセット割もドコモ、ソフトバンクにはあり、スマホ料金が毎月最大1100円割引になります。(auは以前あったのですがなくなりました)。
ホームルーターのライバルはポケット型WiFiよりも光回線です。
ホームルーター | 光回線 | |
月額実質料金 | 3000~4000円台 | 集合住宅:4000円程度 戸建て:5000円程度 (工事費の月賦込みの月額) |
回線工事 | 不要 | 必要 |
初期費用 | 事務手数料3000円程度 | 事務手数料3000円程度 + 工事費15000~20000円 ※工事費は月賦可能 |
速度 | 最大4Gbps程度 | 最大1Gbps~最大10Gbps |
速度制限 | 無制限(特例の制限あり) | 無制限 |
導入までの期間 | 翌日~1週間程度 | 10日~1か月程度 |
回線工事が不要なので引越しの多い方に人気です。
速度は5G対応のドコモhome 5Gが最大4.2Mbpsと高速。4Gでも1.2Gbps出ます。
十分、光回線の代わりになるのですが、ポケット型WiFiと同様、短期間に大量通信を行うと一時的な速度制限にかかるのがネック。
よっぽどのヘビーユーザーでない限り速度制限にはかからないのですが、オンラインゲームなどでデータを沢山使う方は光回線がおすすめです。
あなたはポケット型WiFiと光回線どちらを選ぶべき?
ポケット型WiFiと光回線の比較を通じておよその特徴を解説しました。
それぞれの回線がおすすめな方は以下の通りです。
ポケット型WiFiがおすすめなのはこんな方
- 自宅以外に持ち運んでネットを楽しみたい!
- ネット回線を使うのは一人~二人程度
- 数時間程度の速度制限なら我慢できる
- 今すぐネット回線を導入したい
- 引っ越しが多い
>>これらのケースにピッタリのおすすめポケット型WiFiはこちら
光回線がおすすめなのはこんな方
- インターネットを家族みんなで楽しみたい!
- 無制限使い放題でネットを楽しみたい
- 使うのは自宅がメイン
- オンライン対戦ゲームなど高速な通信速度が求められるゲームをプレイする
- 高画質の動画や重いゲームのダウンロードなどを頻繁に行う
- ネット回線の導入にある程度時間がかかっても構わない
おすすめポケット型WiFi3選
1、【使い放題が高速なポケット型WiFi】GMOとくとくBB
使い放題、高速なポケット型WiFiの代名詞がWiMAX回線。
中でもGMOとくとくBBは5G対応で月額実質3980円と低料金で大人気です。
WiMAX回線だけでなく、au4GLTE、5GLTEにも対応。非常に高速です。
外出先はもちろん、自宅用としても十分使えるポケット型WiFiです。
2、【安さ・エリアの広さで選ぶなら】THE WiFi
THE WiFiはキャリア回線(ソフトバンク、au、ドコモ)の中から最適な回線を選んで接続するクラウドSIM方式。海外にそのまま持って行って使う事もでき、エリアの広さが魅力です。
プランは定額プランと使った分だけ課金される従量課金プランの二つ。
100GBと大容量な定額プランは月額実質3327円と、2000円台に迫るリーズナブルさ。
従量課金プランは1298円~3960円とこちらも低料金に抑えられています。
月によって使うデータ量にムラがあるなら従量課金プラン、毎月ヘビーに使うなら定額プランがおすすめです。
30日間のお試し期間があるのでポケット型WiFiをはじめて使う方にもおすすめ。
月の途中でデータ量が不足したらギガを購入できます。
参考【THE WiFiレビュー】評判はどう?本当に安い?全注意点
3、【光回線から乗り換えるなら】Broad WiMAXのポケット型WiFi
Broad WiMAXは光回線やケーブルテレビ、他社ポケット型WiFi等から乗り換える際の解約金を最大19000円まで負担してくれるのが魅力です。
WiMAXなので上限が無い上に月額の実質は3931円。シンプルに安いのが特長です。
おすすめ光回線プロバイダ4選
光回線は現在使っているスマホのキャリアによって選ぶべき回線が異なります。
コラボ回線というもので、提携してる光回線を契約するとスマホ料金が毎月最大1100円安くなるのです。
この割引は家族も対象なので家族が4人いれば4400円も毎月のスマホ料金が安くなります。
実のところ、光回線そのものの月額料金は各社とも、このスマホのセット割引(毎月最大1100円)ほどの差はないのです。
光回線単体の安さよりも、スマホ料金を含めた通信費トータルの安さで選ぶのが現在の主流です。
なお、格安スマホやキャリアの格安プラン(ahamo、povoなど)はこういった割引が無いのでシンプルに安い光回線を選ぶのがおすすめです。
1、ドコモの携帯を使っている場合(ドコモ光)
ドコモを契約しているのなら、GMOとくとくBBのドコモ光が高額キャッシュバックでお得です。
更に家族のドコモの携帯料金が毎月最大1000円割引になるのも魅力。
また下りの実測値の平均が319.33Mbpsと高速なのも◎。
月額もフレッツ光が5,700円なのに対して5,200円とかなりリーズナブルです。
プロバイダ料金も込みでこの値段です。
2、auの携帯を使っている場合(auひかり)
auの携帯を使っている場合は、auひかりがお得です。
家族全員のスマホ代が最大1000円づつ安くなります。
最高速度5ギガ~10ギガの光回線が使えるのも魅力。
もちろん実測はこれほどの速度は出ないでしょうが、余力があるのでかなりの速度が期待できます。
光回線ですから、ポケット型WiFiとは違い完全な無制限。
安定したネット接続が期待できます。
月額料金も戸建ては4000円(フレッツ光の場合6200円超)、マンションだと2900円(フレッツ光の場合4000円程度)と格安です。
こちらもプロバイダ込みです。
3、ソフトバンクの携帯を使っている場合(ソフトバンク光)
ソフトバンクのコラボ回線は様々な代理店が存在しますが、ここは様々なキャッシュバック条件が選べるのが魅力です。
ソフトバンクスマホを使っている家族全員のスマホ料金が最大1000円安くなります。
余計なオプションに入らなくても最短2ヵ月でキャッシュバックがもらえるのも特徴。
月額料金は集合住宅は3,800円、戸建ては5,200円。
代理店間の競争が激しい中でかなり思い切ったキャッシュバックを行っています。
4、格安スマホ、格安プランを使っている方(GMO光アクセス)
格安スマホやahamo、povo、LINEMOといったの格安プランにはセット割がないので、月額がシンプルに安い光回線が最適です。
一人暮らしでセット割のメリットがあまりない方も、シンプルに安い光回線を選びましょう。
中でもGMO光アクセスは、戸建て:月額4928円 集合住宅:月額3960円と最安級。
工事費無料、プロバイダ料金込みでこの料金ですからお得です。
GMO光アクセスはv6プラスという最新技術に対応しており、高速なのも魅力です。
v6プラスとは混雑ポイントを避けて高速化する技術。
v6プラスにセッティング済みのルーターを無料でレンタルしてくれるので手間なしで高速回線を楽しめます。
【ポケット型WiFiと光回線どちらも!】セットで契約する場合
ポケット型WiFiと光回線をセットで契約するのは基本的にはおすすめしません。
結論を先に書くと、個別に契約した方が安くスペックも安定しているからです。
ポケット型WiFiと光回線のセットを行っている会社は少なくとも2社あります。
fon光とギガファミというところです。しかし、以下の2点により積極的におすすめできません。
- それ程安くない
- ポケット型WiFiのクオリティに疑問
通信速度、上限データ量が不安が残る
当サイトとしては個別に契約する事をおすすめしています。
ポケット型WiFi?光回線?利用シーンを想定すれば答えは出る
ポケット型WiFiと光回線を比較しながらメリット・デメリットを解説してきました。
実測の比較では、光回線の圧勝です。
ただし、そこまでの速度を期待しなければポケット型WiFiで十分でしょう。
ユーザーの利用シーンでいうと、自宅中心でほとんど外出しない、外出先でネット接続しない方は光回線がおすめ。
また毎日が会社と家の往復と言う方も光回線があれば十分でしょう。
ポケット型WiFiがよいか、光回線がよいかはユーザーそれぞれの利用シーンに左右されます。
どちらにも一長一短あるため、どんな風に利用をするのか、どこで利用するのかなど具体的な利用するシーンを想定した上で、しっかりと比較検討しましょう。