ダークファイバーを利用した光回線が人気です。
ダークファイバー回線はとにかく高速、時間帯を問わず安定していると評判。
今回はダークファイバー回線とは何か?、ダークファイバーを使ったサービスの比較、その特長を徹底解説します。
ダークファイバーって何?高速な理由を徹底解説
ダークファイバーとはNTTが保有している光ファイバーのうち、利用されていない部分を指します。
光ファイバーはその仕組み上、光信号を使って通信を行いますが、使われていない回線はその光信号が通っていないため「暗い」、すなわちダークな状態であるということから名付けられました。
光回線が普及をし始めた1990年代、NTTはこの先の需要拡大を見越して全国に大規模な光ファイバー網を敷設しました。
しかし、伝送技術の急速な発展などにより1本の光ファイバーで送受信できるデータ量が大幅に増加し、地域によっては光ファイバーが「余ってしまう」状態になりました。
さらに総務省の指導で他の民間企業へ光ファイバーを開放することが義務付けられたため、敷設した光回線を自社以外の民間企業へ貸し出す「心線貸しサービス」が生まれたのです。
この「心線貸しサービス」に使われるのがNTTのダークファイバーであり、ダークファイバーを借りて光回線事業を展開しているのがNURO光やauひかりです。
auひかりは全てダークファイバーというわけでなく、KDDIの独自回線も利用しています。
ユーザーが回線を選ぶことはできませんが、KDDI独自回線も十分に高速なので人気なっています。
他の携帯キャリアのコラボ回線(ドコモ光、ソフトバンク光)は残念ながらダークファイバーではないので注意です。
auひかりは高速で反応速度が速いのでNURO光と並んで人気です。
ドコモユーザーやソフトバンクユーザーはauひかりを契約してもセット割の対象になりませんが、通信速度や反応速度を重視する方はauひかりを選ぶ方も多いのです。
特にFPSなど反応速度が求められるゲームならダークファイバー利用の光回線がおすすめです。
ダークファイバー回線と通常の光回線の実測を比較!
ダークファイバー回線を使っているNURO光。
ダークファイバー回線とKDDI独自回線のauひかり。
この二社は通信速度の速さ、応答の速度(Ping値)の速さで有名です。
下り平均 | 平均Ping値 | |
NURO光 | 497.53Mbps | 14.48ms |
auひかり | 489.09Mbps | 15.21ms |
ドコモ光 | 269.87Mbps | 19.43ms |
ソフトバンク光 | 316.46Mbps | 16.3ms |
楽天ひかり | 243.74Mbps | 22.04ms |
フレッツ光ネクスト | 270.14Mbps | 20.19ms |
みんそく調べ
NURO光とauひかりは通信速度も速いですが、Ping値も良好なのが分かります。
Ping値とはレスポンスで数値が少ないほど良いです。
Ping値は特にFPSなど、シビアなオンラインゲームなどで重視されます。
オンラインゲームでヘビーに遊ぶ方にもダークファイバー回線のNURO光とauひかりはおすすめです。
ダークファイバー回線を使用した2つの光回線
ダークファイバー回線を使った光回線はNURO光とauひかりの二つです。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
NURO光の特徴
ダークファイバーの高速ネット回線と言えばソニーが展開するNURO光です。
NURO光基本情報 | |
月額料金 | 戸建て:5200円 マンション:5200円 |
初期費用 | 3300円 |
回線工事費 | 実質無料 |
契約年数 | 3年 【解約金】 戸建て:3850円 マンション:3850円 |
スマホセット割 | ソフトバンクスマホ:最大1100円引き NUROモバイル:1年間0円~ |
公式キャンペーン | 45000円キャッシュバック |
2ギガプラン(3年契約)なら戸建て・マンションともに5200円/月と格安なだけでなく、キャンペーンで45000円のキャッシュバックがありお得です。
また、プロバイダ一体型なのでわずらわしさがありません。(プロバイダは同じソニーグループのSo-net)。
さらにソフトバンクユーザーならセット割でソフトバンクスマホの月額料金が最大1100円/月割引になります。
提供エリアはダークファイバーの特質上限られてしまい関東や関西を中心とした大都市圏がメインです。
【NURO光対応エリア】
北海道:北海道
東北:宮城県(10Gのみ)
関東:東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬
東海:愛知、静岡、岐阜、三重
関西:大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良
中国:広島、岡山
九州:福岡、佐賀
対応エリア内なら高速なだけでなく安いのでNURO光はおすすめのダークファイバー回線です。
NURO光は対応エリアが限られるのが欠点ですが、対応エリア内なら検討の価値ありです。
auひかりの特徴
auひかり基本情報 | |
月額料金 | 戸建て:5610円~ マンション:4180円~ |
初期費用 | 3300円 |
回線工事費 | 実質無料 |
契約年数 | 3年 【解約金】 戸建て:3850円 マンション:3850円 |
スマホセット割 | auスマホ:最大1100円引き |
公式キャンペーン | 最大82000円キャッシュバック |
auひかりはダークファイバー回線とKDDIの独自回線を使用。
戸建は5610円~、マンションは4180円~と少し高めに見えますが、あらかじめひかり電話のオプションが付いています。
またキャンペーンで最大8200円のキャッシュバックによる実質値引きがあるため月額実質料金が格安になるのが魅力。
au契約者はスマホ代が一人最大1100円引きになりますが、回線速度が高速な上にそもそも安いのでauではない方にも人気になっています。
対応エリアはNURO光より広いのですが、以下が対応エリア外になります。
【以下が対応エリア外】
関西地方
大阪、京都、兵庫、和歌山、奈良、滋賀
中部地方
静岡、愛知、岐阜、三重
沖縄
↑これ以外はエリア内
auひかりもダークファイバーの性質上エリアが限られますが、NURO光よりはエリアが広いです。
基本的にエリア内ならラッキーなので、導入を検討してみるのがおすすめです。
以上2社が一般ユーザーでも契約できるダークファイバー回線です。
NURO光のエリア内ならNURO光一択。
NURO光がエリア外ならauひかりも高速で安いので検討するのがおすすめです。
ダークファイバー回線を利用した光回線サービスの料金比較
まずは、ダークファイバー回線のNURO光とauひかりの月額料金を比較してみましょう。
【NURO光とauひかりの比較】
NURO光 | auひかり | ||
工事費 | 実質無料 | ||
プロバイダ料 | コミコミ | ||
月額料金 | 2ギガ:5200円 (戸建て・マンション共通) 10ギガ:5,700円 (戸建て・マンション共通) | 【戸建】 5610円~ | 【マンション】 4180円~ |
キャッシュバック | 45000円 | 最大77000円 | |
その他割引 | ソフトバンクスマホ 月額料金最大1100円引 | auスマホ 月額料金最大1100円引 |
※キャンペーンは終了、変更の可能性あり。必ずサイトでチェックしてください。
NURO光は戸建て、マンションの区別がなく共通で月額5200円(税込)。
これに45000円のキャッシュバックがもらえます。
さらにソフトバンクユーザーならスマホの月額料金から毎月最大1100円割引になります。
家族も対象なので、家族が多いと結構な割引額になります。
auひかりは戸建てとマンションは別料金です。
戸建ては5610円~、マンションは4180円~です。
最大77000円と高額なキャッシュバックによる実質値引きがあるのも魅力。
auユーザーなら月額のスマホ料金が最大1100円割引。家族も割引の対象です。
ソフトバンクユーザーなら、まずはNURO光を検討。auユーザーはauひかりを検討。
ドコモユーザーやその他の格安プランの方はどちらでも自分に合った方を検討してみましょう。
ダークファイバー回線の唯一最大の欠点は対応エリア
ダークファイバー回線の光回線は高速で、レスポンスが良いのが魅力です。
ただし、NURO光もauひかりも対応エリアが狭いのが最大のデメリットです。
【NURO光とauひかりの対応エリア】
対応エリア | |
NURO光 | 北海道:北海道 東北:宮城県(10Gのみ) 関東:東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬 東海:愛知、静岡、岐阜、三重 関西:大阪、兵庫、京都、滋賀、奈良 中国:広島、岡山 九州:福岡、佐賀 |
auひかり | 【以下が対応エリア外】 関西地方 大阪、京都、兵庫、和歌山、奈良、滋賀 中部地方 静岡、愛知、岐阜、三重 沖縄 ↑これ以外はエリア内 |
※あくまで目安
まずはダークファイバーのみ使用のNURO光のエリアをチェックしてみて、エリア外ならauひかりを選ぶのがおすすめです。
エリア外でそもそも契約できない方も多い中で、エリア内であるならこの二つダークファイバー回線を選ぶ価値は十分にあります。
ダークファイバー回線とフレッツ光を比較するとどうなのか?
光回線において国内トップクラスのユーザー数を誇るのがNTTのフレッツ光です。
全国津々浦々までサービス対象エリアとなっており、エリア内であれば一部の例外を除いてほぼすべてのマンションや一軒家で契約できます。
またNTTは多数の工事業者を抱えているため申し込みから工事までの期間も短く、ユーザーサポートも大規模なコールセンターを設け対応しています。
あまり光回線に詳しくないユーザーでも安心して申し込みができるでしょう。
ただし、ユーザー数が圧倒的に多いため混雑度も高く、ダークファイバー回線と比較すると回線速度が遅い傾向にあります。
特に19時~23時付近の混雑度が激しいと言われています。
フレッツ光遅いなー
乗り換えるべきかなぁ— だんご (@DN462) March 23, 2023
速度については不満を持つユーザーが多いのもフレッツ光の特徴です。
ダークファイバー回線のメリットとデメリットを検証する
ダークファイバーは他の用途に使用していない光回線であるため、利用者は契約ユーザーだけ。
しかも、利用者がまだ多くないため回線のキャパシティーに余裕があり、快適なネット環境を実現可能です。
この先ユーザーが激増すれば混雑し快適さが失われる可能性もありますが、現時点では極めて高速なデータ通信ができます。
この点がダークファイバー回線の大きなメリットです。
一方のデメリットは、NTTと事業者間での心線貸しが非常に複雑であることから、サービス提供エリアの拡大に時間がかかるということが挙げられます。
NURO光とauひかりは提供エリアが限られており、また提供エリア内だったとしても建物の構造などの都合によりダークファイバーを利用できないケースもあります。
従って、希望したユーザーがすべて使えるサービスではないのです。次はダークファイバー回線のTwitterでの口コミを見てみましょう。
ダークファイバー回線の口コミをチェック!
ダークファイバーの説明受けてNUROが速い理由がようやく分かった
— カルソニック (@MJJ714) June 12, 2020
我々は通信事業も手掛けているから、業界の動向をウォッチしているけど、やはりNuroの評判は抜群だね。
ひかりコラボ事業者が、「ぐぬぬぬ」となるほど。
速さの秘訣はダークファイバー使用且つ、Ge-ponを採用しているところだろうか。
— T.W | 社内SE (@tw19810209) June 27, 2020
このようにダークファイバーは速い(=快適である)という声が大勢を占めています。
ダークファイバー回線を特におすすめなのが動作がシビアなオンラインゲームを楽しむ方です。
特にFPSゲームなどにダークファイバー回線は最適です。
シビアなオンラインゲームに必要なPING値(応答速度)も速くゲームをヘビーに楽しむ方に最適です。
ダークファイバー回線と光コラボレーション、電力系光回線との違い
ダークファイバー回線と似たようなサービスに光コラボレーションや電力系の光回線があります。
この辺りを混乱して覚えていると契約する時に損をするので、正確な知識をつけておきましょう。
ダークファイバー回線と電力系光回線との違い
一般ユーザーが利用できる光回線として電力系の事業者が提供しているサービスがあります。
電力系回線もダークファイバー回線と同様に速度がかなり速いため、速度にこだわる方に人気です。
東京電力や中国電力といった地域の電力会社は独自に光ファイバー網を構築し事業用途で利用しているのですが、それを一般向けに開放したのが電力系の光回線です。
例えば中部電力管轄なら中部テレコミュニケーションの「コミュファ光」、四国電力管轄ならST Netの「ピカラ光」といったサービス名で提供しています。
下り平均 | 平均Ping値 | |
コミュファ光 | 558.08Mbps | 15.2ms |
ピカラ光 | 500.98Mbps | 18.44ms |
NURO光 | 497.53Mbps | 14.48ms |
auひかり | 489.09Mbps | 15.21ms |
ドコモ光 | 269.87Mbps | 19.43ms |
ソフトバンク光 | 316.46Mbps | 16.3ms |
電力系の光回線はダークファイバーに匹敵する通信速度がある事が分かります。
ダークファイバーとの違いでいうと提供している事業者はすべて電力会社のグループ企業であり、光ファイバー網を他社に開放しているわけではないということ。
この点においてダークファイバー回線とは異なるカテゴリーになっているといえます。
Twitterでもやはり速いという声が圧倒的です。
提供エリア内にいる方は電力系光回線も有力な選択肢ではないでしょうか。
九州のBBIQ光回線ギガコースは速度重視の回線で、昼夜関係なく混雑で速度低下が殆どないです。他の回線は良くてもWi-Fi接続で200Mbpsしかでないけど、BBIQは普通に300前後でて、良い時で500超える。そういう意味では安定してる。
— 遅れてきた英雄 (@eiyuhero1907) June 11, 2020
参考電力系光回線は高速?評判とおすすめ度を徹底チェックした結果!
光コラボレーションとダークファイバー回線
ドコモ光やソフトバンク光、OCN光などが有名ですが、その他にも大小合わせて600以上の事業者が光コラボレーションを行っています。
未使用の光ファイバーを使うダークファイバー回線と異なり、光コラボレーションで使うのは使用中の光ファイバーです。
つまり、フレッツ光で使用している回線を借りてサービスを提供するというビジネスモデルになります。
光コラボレーションでは事業者が独自にサービスを付加して提供することが多く、携帯電話料金の割引やネットコンテンツの見放題などを付加してユーザーを囲い込むことができます。
ユーザー視点で考えると、「欲しいサービスに光回線がおまけでついてきた」というような感覚になります。
光コラボレーションはフレッツ光と同じ光ファイバー網を利用しているため、フレッツ光と同様に遅くなる時間帯があり得ます。
ただし、利用料金は安いというのが大きなメリットです。
各種サービスの割引と合わせてインターネット通信やネットコンテンツにかかるコストが大きく削減できます。
OCN光とモバイルが1番コスパいいかもしれんな
— しょう (@barcamxi) July 5, 2020
今BIGLOBE光使ってます。住んでる地域によって違うとは思いますけど、自分の所は回線が混んでない時間は下り80〜120程度出て問題なくスマブラできます。ゴールデンタイムになると下り1桁まで落ちるので、1日の中でも時間によって極端に違います
— スタンプ (@stanp_hobby) July 4, 2020
意見もさまざまで、コストパフォーマンスの高さに言及している方もいれば速度の遅さに困惑している方もいるようです。
【ダークファイバー回線】よくある質問
ダークファイバーとは?
光回線事業者が敷設はしたが使用していない光回線をダークファイバーと呼びます。
通常の光回線よりも通信速度が出るのが特徴です。
NTT東日本・NTT西日本はダークファイバーをNURO光に貸しています。
ダークファイバー回線のデメリットは?
デメリットは対応エリアが狭い事です。
ダークファイバー回線を使っている光回線はどこ?
NURO光はダークファイバー回線を利用しています。またauひかりもダークファイバー回線と独自回線を利用しており高速です。
【まとめ】ダークファイバー回線は速度に圧倒的なアドバンテージ
ダークファイバー回線は通信速度の速さに大きなアドバンテージがあります。
フレッツ光や光コラボレーションと比べると明らかに速いという声が圧倒的。
通信速度を求めるならNURO光やauひかりなどのダークファイーバー回線を選びましょう。
ダークファイーバーならまずはNURO光を検討するのがおすすめです。
提供エリアに制限がありますが、エリア内で高速回線を求めているならダークファイーバー回線がおすすめです。